M&A労務デューデリジェンス(労務DD)
その会社に隠れた労務の負担、
買収後はあなたが引き継ぎます。

M&Aに向けて会社や事業を引き継ぐとき、決算書には表れていない労務の負担——未払いの残業代、社会保険の加入漏れ、退職金の積み立て不足——も、買い手にそのまま引き継がれます。買収した後に「知らなかった」では済みません。

大阪を拠点に総合的な労務コンサルティングを行う「あかね社会保険労務士法人」のM&A労務デューデリジェンス(労務DD)は、専門の社会保険労務士がこうした労務リスクを精密に点検し、金額の見当をつけたうえで、買収価格や契約の話し合い、買収後の改善計画に役立つ形でご提示します。

なぜ、M&Aに労務DD(労務監査)が必要なのか

M&Aのトラブルで多いのが、買収した後に未払いの残業代が見つかるケースです。未払いは長期にわたっていることが多く、過去にさかのぼって支払う義務が生じます。そして、その支払いを負担するのは買収した側です。

決算書に表れない労務の負担や、トラブルによって将来発生するかもしれない負担を、買収前に洗い出しておく——それがM&A労務DDおよび労務監査の役割です。労務のリスクは、見落とすと買収後の経営を圧迫し、ときには話がまとまらず破談になる原因にもなります。

財務・税務・法務の調査だけでは、就業規則の実態や未払い賃金など、労務ならではのリスクは十分に見えません。労務の分野は、社会保険労務士の専門領域です。弁護士による法務の調査と、社会保険労務士による労務の調査・コンサルティングは、互いに補い合う関係です。M&Aの準備では、両方を行うことをおすすめします。

M&Aで起こりやすい労務のトラブル

平時の就業規則チェックや部分的な労務点検とは違い、M&Aの労務監査では「リスクの金額化」と「引き継がれるかどうか」が問われます。あかね社会保険労務士法人は、次のような点を重点的に点検・コンサルティングします。

点検する項目 何が問題になるか M&Aへの影響
未払い残業代 名ばかり管理職・固定残業代の不備・労働時間の把握不足など。過去にさかのぼって支払う義務が生じます 金額が大きくなりやすく、価格や条件の話し合いに影響します
社会保険・雇用保険の加入漏れ 短時間で働く方・役員を兼ねる方などの未加入。さかのぼって保険料を納めます 追加の負担額を見積もり、価格や条件に反映します
退職金・企業年金 就業規則や退職金規程の有無・積み立て不足 将来の負担。不足額を見積もりします
業務委託・外部人材(フリーランス新法) 実態は雇用なのに業務委託。社会保険のさかのぼりや労災のリスク 認められると追加の費用や改善が必要になります
進行中・潜在の労使トラブル 未払い・解雇・ハラスメントなどの争い 将来の負担や、会社の評判への影響
主要な人材の引き留め 経営者が変わることで、重要な人材が辞めてしまう 買収で見込んだ効果が損なわれます

M&Aのやり方(スキーム)で、労務リスクの引き継がれ方が変わります

同じ労務リスクでも、株式譲渡か事業譲渡かで、買い手が引き継ぐ範囲は大きく変わります。やり方に応じて、見るべきポイントを変えて点検・監査を行います。

M&Aのやり方 労働契約・労務の負担の扱い 点検のポイント
株式譲渡 会社がそのまま残るため、労働契約・未払い賃金・社会保険の負担・進行中のトラブルまで、まとめて引き継がれます 隠れた負担がそのまま買い手に移るため、最も丁寧な点検と見積もりが必要です
事業譲渡 引き継ぐ事業や資産を選べますが、従業員の移籍には一人ひとりの同意が必要です。就業規則の変更や労働条件を下げる場合は特に注意が必要です 誰を・どの負担を引き継ぐかの線引き、移籍の同意、退職金や有給の扱い
合併 権利や義務をまとめて引き継ぎます(株式譲渡に近い) 人事制度や就業規則、労働条件をそろえる作業(買収後の統合)が前提になります
会社分割 法律(労働契約承継法)に沿って引き継ぎます。対象となる事業の従業員は原則引き継がれ、決められた話し合いや通知の手続きが必要です 引き継ぐ従業員・負担の特定、法律上の手続き

労務DD・労務監査の結果は、M&Aの場面でこう役立ちます

「リスクがあります」で終わらせません。見つかった労務リスクを、M&Aの話し合いや契約に活かせる形でコンサルティング・ご提示します。

01

適正な買収価格の判断材料

労務の負担を金額で見積もるので、買収価格が適正かどうかを判断する材料になります。

02

契約上の約束(表明保証)と補償の取り決め

「未払い賃金や就業規則の不備はありません」と契約で約束する内容の整理や、もし後からリスクが見つかったときの補償の取り決めづくりをお手伝いします。

03

引き渡しまでの条件づくり(改善コンサル)

法令違反など直せるものは、会社の引き渡しまでに直すことを取引の条件にできます。

04

買収後の統合(PMI)への引き継ぎ

就業規則や賃金のしくみをそろえる計画を、買収前から社労士と共に準備できます。

M&Aの進行のなかで、いつ労務監査を行うか

労務DDは、基本合意のあと・最終契約の前に行うのが一般的です。急ぎの案件では、簡単な診断(ライト診断)から始めて期間を縮めます。

01秘密保持契約
02基本合意
03【社労士による労務DD・労務監査の実施】
04最終契約
05会社の引き渡し
06買収後の統合(PMI)および労務コンサルティング

売手・買手、それぞれの備え

売手企業のオーナーさまへ

・過去の残業代や社会保険、就業規則の処理に自信がない。買い手に指摘されて価格を下げられたくない。
・従業員に知られず、外部の専門家である社会保険労務士に静かに見てほしい。

売却の前に自社の労務リスクを把握・整理(労務監査)しておくと、価格の話し合いを有利に進められ、契約上の約束(表明保証)のリスクも抑えられます。

買手企業さまへ

・財務の調査は進めているが、労務の負担(未払い賃金・社会保険・退職金不備)の方が大きいのではと心配だ。
・弁護士に法務の調査は頼むが、労務の専門分野まで十分に見てもらえるか不安だ。

すべての項目を投資判断のために専門社労士が点検し、価格・契約・買収後の改善計画まで落とし込みます。

M&A仲介・FA・顧問税理士の先生方へ

・財務・税務・法務の紹介先はあるが、大阪周辺で信頼できる労務の専門家(社労士)や、適切な労務DDの紹介先がいない。

秘密を守りながら、紹介元の先生方と連携して、専門的な労務コンサルティングの分野を引き受けます。なお、同じ案件で売手・買手の両方からのご依頼は、立場が対立するためお受けできません。

労務監査・労務DDの主要な調査項目

M&Aの判断に必要な観点で、対象となる会社の就業規則や労務実態を社会保険労務士が精密に点検します。

項目 M&Aで確認する主なコンサルティングポイント
労働時間・割増賃金 労働時間の把握・固定残業代の妥当性・管理監督者の範囲/未払い残業代を過去にさかのぼって見積もり
社会保険・労働保険 加入漏れ・計算の基礎の妥当性/さかのぼり納付額の見積もり
退職金・企業年金 退職金の決まりの有無・支給実績・積み立て不足の見積もり
業務委託・外部人材 実態が雇用でないかの確認・フリーランス新法への対応
就業規則・諸規程 法改正に合わせた整備・労基署への届出・周知・労働条件を下げる際の同意の有無
労働契約・人事制度 雇用契約書のそろい具合・賃金のしくみ・等級制度(買収後の統合の前提)
安全衛生 健康診断・長時間労働・労働災害のリスク
ハラスメント・労使トラブル 相談窓口の実効性・過去の事案・進行中/潜在の争い
個人情報・外国人雇用 情報管理の体制・在留資格の管理(該当する場合のみ)

※上記は主な観点です。M&Aのやり方・業種・会社の規模に応じて調整します。

サービスの流れ(標準6ステップ/4〜8週間)

ステップ 内容 所要
① 初回相談 M&Aの背景・やり方・会社の規模・予定の確認(大阪府内およびオンライン対応) 1時間・無料
② 資料受領・チェックリスト送付 必要書類の一覧をお渡しし、資料を受領/秘密保持契約の締結 1〜2週間
③ 訪問調査・ヒアリング 現地での調査/人事・経理・労務のご担当へのヒアリング/抜き取り確認 1日(場合により2日)
④ 分析・見積もり 各項目の分析/労務の負担(未払い賃金・社会保険・退職金)の見積もり 1〜2週間
⑤ 報告書のドラフト 下書きのご提示・質疑応答アドバイス 3〜5営業日
⑥ 報告会・最終納品 経営陣・FA同席の報告会/最終報告書の納品 2時間

※①と②の間に「ライト診断」(1〜2週間)を挟むと、本格的な調査が必要かどうかを早めに判断できます。

主な納品物(労務監査報告書)

料金(税抜)

プラン 料金 想定する場面
ライト診断 無料〜10万円 はじめの確認/基本合意の前の簡単なチェック
本格調査(労務監査) 基本30万円+(対象人数×2,000円〜×調査月数)
=目安50〜150万円
中小M&Aの正式な調査のとき
+ 買収後の統合(PMI)の伴走 200〜400万円 買収後3〜6か月の人事の統合
顧問契約への移行 月10万円〜 統合後の継続的な労務のサポート

【料金の考え方】

基本料金=立ち上げ・必要書類のご案内・初回相談・最終報告会にかかる固定の費用です。

加算分=従業員の人数や、さかのぼって調べる月数に応じて変わる費用です(さかのぼる月数の目安はM&Aで24〜36か月)。

※お見積りは無料です。秘密保持契約を結んだうえで、簡単なヒアリングを経て個別にご提示します。

■ 料金の目安(例)

対象人数 調査月数 料金の目安
従業員30名・24か月さかのぼり 30名 24か月 約50万円
従業員100名・36か月さかのぼり 100名 36か月 約100万円

※会社の規模・調査月数・拠点数によって変わります。なお、同じM&A案件で売手・買手の両方からのご依頼はお受けできません。

よくあるご質問

Q. 弁護士に法務の調査を頼む予定ですが、社労士による労務の調査も必要ですか。

A. はい、あわせて行うことをおすすめします。法務の調査は契約やトラブルなどの法的な点が中心で、未払い賃金を過去にさかのぼって見積もることや、社会保険の加入漏れといった労務ならではの負担までは見きれないことが多いためです。労務の分野は社会保険労務士の労務DD(労務監査)で補うことで、見落としがなくなります。

Q. 株式譲渡と事業譲渡で、調べる就業規則などの内容は変わりますか。

A. 変わります。株式譲渡では労務の負担までまとめて引き継ぐため、より丁寧な見積もりが必要です。事業譲渡では、誰を・どの負担を引き継ぐか(移籍の同意や就業規則、退職金の扱い)が重点になります。

Q. 大阪以外の企業でも、売手・買手どちらの立場でも依頼できますか。

A. どちらの立場でもお引き受けします。大阪近県はもちろん、オンラインを活用し全国対応可能です。ただし同じ案件で売手・買手の両方を担当することは、立場が対立するためお受けできません(先着・利害関係の有無で判断します)。

Q. 急ぎのM&A案件にも対応できますか。

A. ライト診断(1〜2週間)から始め、本格調査は最短3週間で対応できます。基本合意のあとの一般的な調査期間に十分間に合わせることが可能です。

Q. 普段の手続き等の顧問契約がなくても、労務DD・労務監査のみを依頼できますか。

A. はい。顧問契約の有無を問わず、M&A案件のみのスポット案件(労務コンサルティング)でも喜んでご依頼いただけます。

買収した後で「知らなかった」と言わないために。

中小企業のM&Aでは、財務の調査で見える数字よりも、社労士の調査で見える「隠れた労務の負担」の方が大きいことが少なくありません。
まずは1時間の無料相談から、お気軽にお声がけください。

初回相談は1時間・無料で実施中(大阪・全国オンライン対応)

あかね社会保険労務士法人